松岡豪之・鉄人の肖像|梅雨のリバーゲーム

2014/06/16
総合 テクニック
刻々と変化するベイト、地形、水温・・・、アングラーの力量が試されるシーズン。

春でもない。夏でもない。ちょうど狭間のシーズン

釣り人の技量が試されるシーズンである。春から夏への季節の変わり目、河川内では稚アユ、イワシ、ボラ、ハゼ、甲殻類とベイトが目まぐるしく入れ替わり、昨日のパターンが今日にはもう通用しなくなるということがままある。増水で昨日釣れたポイントが潰されたかと思うと、今度は急に減水して魚が抜けてしまっている。梅雨前線に翻弄されながら、釣り場を行ったり来たりする、なかなか難しいシーズンだ。

 

松岡が「一本の川に絞る」理由とは

そんな河川の様子が刻々と変わるこの時期、松岡豪之は意識的にあることをしている。それは「川を一本に絞る」ということ。「あてにしていた場所が増水で沈んでいたら、他の川に移る。魚を釣るだけならそれでいいと思います。いくつか川を回ってランガンすれば魚は釣れるんですよ。でも、それでは何の発見もないと思うんです。そうして釣った魚はいわば偶発的な一尾にすぎないと思うからです」。ベイトや水位、天候、変化の多いこの時期だからこそ、通いこまないと必然の一匹は導き出せない。川を1本に絞る真意はそこにあるという。
「増水しているときでも、よっぽどひどいコンディションのとき以外は、シャローや流れの緩んだ場所など、どこかに魚の付き場があって、そこを狙えば魚は出ます。でも、それは普段からその川に足を運んで、増水したときに水没する場所の地形を頭にインプットできているからこそ分かるんです。特にこの時期は地形も刻々と変わっていくので、なるべく新しい情報を知っていないといけない。そのためにも頻繁にポイントに通い込まないといけない。すると、何本も川を掛け持ちしている余裕はなくなるんですよ(笑)」。

 

上手くなりたければ、梅雨をさぼるな

「プロアングラーは決まった取材日にどんな状況であろうと釣果を出すことを求められます。厳しい状況でこそアングラーの真価が問われるんです。『昨日までは良かったんですが…』よく聞く言葉ですが、プロの世界でこれは通用しません。刻々と変化する状況に対応しないといけない。そういった意味では、季節の変わり目のいまは、こうした対応力を磨くのに最適な時期だと思います。一歩先を目指すアングラーの皆さんには、ぜひこういったことも考えながら釣りをしてもらいたいですね」。

 

文=F!編集部

 

松岡豪之
シーバス、ヒラスズキ、オフショアのヒラマサ・GTなど幅広い釣りを得意とし、それぞれのジャンルで驚異的な大物を釣り上げてきた九州を代表するアングラー。

 

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