シンペン苦手編集部員による下克上雑記

2015/11/18
総合 テクニック
レビンでキャッチした90cmのヒラスズキ。ルアーは丸呑みされていた。文中の“兄貴”曰く、丸呑みされるということはしっかりラインスラックを出した「流しの釣り」ができている証なのだとか。

文=F!編集部

彼の釣り人生を変えた一本のルアー

最初に一言申し上げておくと、私はヒラスズキ釣りが決して上手ではない。ゆえに普段ご執筆・ご登場いただいている釣りの上手な御方と同列にこの場でこの項を書くことにも抵抗があるし、どれほど皆さんの役に立つ内容にできるか自分自身疑問な部分も多々ある。ただ、仕事柄釣りの上手なアングラーと接する機会だけは多く、幸運にも彼らからの知恵を授かることができ、この春は少し良い釣果に恵まれた。一種の「素人目線」が何かの参考になるのではないかと思い、いまこうして筆を取っている。ちなみに私がヒラスズキ釣りを始めたきっかけは、雑誌の編集部にいたときのこと。取材中、鈴木斉さんに目の前で釣った85cmのヒラスズキを見て、「いつかは自分も」と思いタックルを揃えたのがきっかけだった。以来、ヒラスズキ釣りは好きだが、釣果は鳴かず飛ばず・・・。万年、平均以下の釣果に甘んじていた。

 

ロンジン|レビン

さて、前置きが長くなるとアレなので、そろそろ本題に入りたい。大層なタイトルを付けてみたのだが、ご紹介するルアーはロンジンのレビンというシンキングペンシルだ。95cm、20gだから、ヒラスズキ用のシンペンとしては少し軽いし、本来的にはあまり磯を想定して作られたルアーではないと思う。そんなルアーを使うきっかけになったのは、ロンジンテスターの対馬(世人)君が使っていたから。実際に泳がせてみると、シンペンとしてはかなり動きが大きい部類でちょうどボディの中心部分を支点としてヘッドとテールを大きくスイングする感じ。ウェイトが軽めなこともあり、よく泳ぎ、レンジキープもさせやすい印象だった。

 

コワモテ兄貴の教えを乞う

ただ、最初はしばらく使い方がよく分からなかった。そもそも当時の私はヒラスズキ釣りでシンペンを使うことが苦手で、ヒラスズキ釣りはほぼミノーの一辺倒。釣れないときにダメもとでシンペンを投げてみるが、やはりダメで終わるというのが定番コースだったのだ。そこで、ロンジンのテスターでもあるシマヤ釣り具の遠藤(真一)さんに相談してみると、「流して使うといい」「送り込むような釣り方を意識して」ということだった。ちなみに遠藤さんは房総エリアではレジェンドといってヒラスズキアングラーで、「最近全然釣りに行けていない」が口癖ではあるが、行けば必ずと言っていいほどヒラスズキをキャッチしてくる。当然の流れとして、鳴かず飛ばずアングラーは最大級の経験値・情報量を持つこのちょっとコワモテの兄貴の言うことを(藁をも掴む思いで)素直に実践してみるのだ。

 

最初の一匹がすべての転機に

最初の一匹が釣れたのは、それから1年ほど月日が流れた後。写真のデータを見返してみると、4月6日。2015年。50cmくらいのサイズだった。当日はその後もレビンで連続してバイトがあり、妙な自信が生まれたりもして、自分の勝手な悲願でもあったシンペンへの苦手意識克服が現実のものとなってきているように感じた。思い返せば、友人がシンペンでヒラスズキを連発する中で自分はヒットなし、なんていう涙話がようやく笑い話に変わろうとしていたのだ(冗談風に書きつつ本気)。なんとなくコツというのも見えてきた感じで、“兄貴”のいう通り「流す」訳なのだが、思ったより流さなくてもいいというか、レビンは手元に泳ぎを感じやすいルアーなので、コンコンコンコンといわばミノーのように泳ぎをしっかり感じて使う(ラインスラックは出したまま)のがいいようにおぼろげながら感じることができた。

 

素人アングラーの常套手段が功を奏し・・・

その後は素人アングラーの常套手段(?)として、一度釣れたこのルアーを同じ要領で使い続けた。ただ、それが良かったようで春シーズンはその後、80、85、90cmとサイズに恵まれた。カラーについてはちょっと秘密にしておきたい気持ちもあったが、つたない文章を最後まで読んでくれた読者諸姉兄のためにこっそりお教えしようと思う。すべてギーゴだ。これは私にレビンを紹介してくれたアングラーであり、90cmを釣ったときに現場で喜びを共に分かち合ってくれた友人でもある前出の対馬君が愛用しているカラー。このあたりまで先輩諸氏の知恵に預かる私だが、これはよく釣れるカラーであるうえ、背中のオレンジのギーゴ柄のお陰でルアーの泳ぎが把握しやすいのも気に入っている。ちなみにフックは#3にすべて変更して使っていたので、そのあたりも参考になれば嬉しい。

さて、そんな訳でいまではミノーよりもシンペンの使用頻度が多くなってしまった私だが、この記事がシンペンに苦手意識を持つアングラーに希望と夢(?)を与えることができたら望外の喜びである旨お伝えして、この項を締めさせていただこうと思う。末筆ながら、これからのヒラスズキシーズン、皆さんの安全と素晴らしい釣果を切にお祈り申し上げます。

KEEP ON CASTING!!