小沼正弥のオヌトーク!|オヌマンが泣いた夜 後編

2015/03/26
総合 テクニック
バスプロから受けた屈辱的体験。バス全盛の時代に小沼さんはシーバスアングラーの地位向上に奮闘していた。

Hさんとの対決の裏話 

前回お届けしたHさんとの対決と敗戦。今回は小沼正弥さんのプロキャリアのターニングポイントとなったこの出来事についてもう少し詳しく伺うとともに、シーバスアングラーの地位向上に奮闘した若かりし頃の体験にも触れてもらいました。
 

FISHING STATION!編集部(以下、F!) やはりHさんに負けたのは小沼さんにとって、大きなターニングポイントだったのですね。

小沼正弥(以下、小沼) そうです。当時は自分なりによく釣れるようになっていたし、ちょっと調子に乗っていたんです。でも完敗したことは、自分自身の中でひとつ大きな転機になりました。使うルアーや作るルアーも変わったし、リバーシーバスに力を入れるようになりましたし。当時は悔しくて悔しくて、なかなかそういう感情にはなれませんでしたが、色んなことを気づかせてくれたHさんには感謝しています。

F! ちょっといい話ですね(笑)。

小沼 でも、ひとつ言い訳があって・・・。

F! 何ですか?

小沼 実は対決の途中で痔になっちゃったんですよ・・・。たしか1月か2月で、もう寒くて寒くて。足がウネウネしてくるの(笑)。

F! (笑)。

小沼 いやいや、笑い事じゃなくてさ、リトリーブが速くなっちゃうんだから。帰りの車中はとにかく痛くて、80kmお尻浮かせて運転して帰りましたよ・・・。悔しさと痛さで、悪夢のような夜でした。とはいっても、当時は僕の完全な実力不足で、Hさんが上手かったから負けたんですけどね。でも、その経験から、取材とかフィッシングショーとか、そういう大切なイベント前の体調管理は徹底するようになりましたね。生物とか食べませんし、野菜を摂り過ぎないとか。

F! そんな経験があって、いまの小沼正弥があると。

小沼 そうですね。

 

バスプロから受けた屈辱的な体験

F! ちなみに、他に悔しい体験を挙げるとすると何かありますか?

小沼 やっぱりシーバスアングラーって当時、馬鹿にされていたんですよ。それはスゴく悔しかったですね。

F! なるほど。具体的に何かエピソードってあります?

小沼 当時のバスプロに「シーバスなんかで食ってける訳ないよ」とか言われたりしたこともありましたし。あとはそのバスプロと同じ車に乗っていて車から降りるとき「ドア開けろ」って言われたことすらありましたね。あれは本当に悔しかった・・・。

F! ちなみに、そのバスプロの方って?

小沼 いや、もう消えちゃっていないですけど。

 

「君に払う金はない。たかがシーバスでしょ」

F! 若かりし頃の小沼さん、苦い経験が多かったんですね・・・。

小沼 はい。メーカーさんに「君に金を出す意味がわからない。たかがシーバスでしょ?」って言われたこともありましたしね。やはり当時はバス全盛でしたから。

F! いまではそれが大きく変わりましたね。

小沼 はい。それから雑誌などでデカいシーバスをたくさん釣って、僕自身の名前もそうですが、シーバス釣りの魅力をなるべく広めていきたいって思って。それから2〜3年経ってからですかね。あるメーカーさん声をかけてくれて、ようやくシーバス釣りのプロになれたかなって思いました。

F! 涙ぐましいエピソードをありがとうございます。「オヌトーク!」は、なんだか小沼さんの知られざる過去を紹介するようなコラムになってきましたね(笑)。次回はちょっと趣を変えてやってハウツーとかやってみましょうか。

小沼 これはこれでいいけどね(笑)。まあ、楽しくやりましょう!

 

小沼正弥
シーバス界のトップに君臨するキングオブシーバス。人気実力とも兼ね備えたアングラーとして多くの雑誌やDVDなどに登場する。FISHING STATION!の動画コンテンツ「オヌマンの野望」では、シーバス釣り全国制覇を目指して東奔西走。エバーグリーン、がまかつ、スカジットデザイン、マドネス、クレハ、ダイワ、ハピソンなどのテスターを務める。

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